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キャリーバッグのキャスター交換

難易度:★☆☆

キャスターの摩耗 キャリーバッグのキャスターは、回転が止まって一部だけが削れたり、ゴムが劣化してひび割れたりと、キャリーバッグ本体よりも先に駄目になることが多いと思います。しかしキャスターの修理は結構高く、4輪修理すると新しいキャリーバッグを買えたりします。
でも部品さえ買えば、自分で安くキャスターを交換することができます。工具は必要ですがそれほど難しくはありません。もっと早くやれば良かったです。

キャスターのひび割れ なお、交換用キャスターの車軸の頭の部分が、もともとの車軸の頭が入っている凹み(座ぐり)より大きく、頭がはみ出してしまうことがほとんどだと思います。このページ一番上の交換前の写真と一番最後の完成形の写真とを見比べると違いが分かると思います。それでも良ければぜひチャレンジしてみてください。どうせそこは見えませんので。

■ 必要物品

・交換用のキャスター(右写真)
・金鋸もしくは電動ドリル(車軸と同じ直径のドリル)
・潤滑剤
・ノギス

ノギスは必須ではありませんがあると便利です。100均で売ってるおもちゃ程度のもの(下写真)で十分です。

■ 交換手順

■ キャスターのサイズの計測

まずはじめに古いキャスターのサイズを図ります。
交換用キャスターのサイズを間違えると、こすれて車輪が回らなかったり、車軸の長さが足りなかったりと使用できないことになります。計測が必要なのは下記5か所
1.タイヤの直径
2.タイヤの太さ
3.キャスターの枠の内側の幅(ホイールハウスの幅)
4.車軸の長さ(キャスターの枠の外側の幅)
5.車軸の直径
私が購入した交換用キャスター の車軸のネジの頭部分の直径は12mm(多分これが標準的な大きさ)で座ぐりより大きかったので座ぐりに頭部分は入りません。ですから車軸の長さはキャスターの枠の外側の幅となります。もし座ぐり内に交換用の車軸の頭が入るのであれば、車軸の長さは座ぐりの底面と座ぐりの底面の間の長さになります。

キャスター サイズ タイヤ直径 キャスター サイズ タイヤの太さ キャスター サイズ ホイールハウスの幅 キャスター サイズ 車軸の長さ キャスター サイズ 車軸の直径

■ 交換用キャスター購入の前に

新しいキャスターを買う前にまず古い車輪を外しましょう。
この車輪を外すことが最大にして唯一の難関です。交換用のキャスターを買ったのはいいものの、古い車輪を外せませんでしたではもったいないので、外せてからの購入で十分です。

■ 車輪の外し方は二通り

1.車軸に向かってドリルで穴を開けて頭を飛ばす方法
2.車軸を切断する方法

1の場合車軸と同じ直径の電動ドリルが、2の場合金鋸が必要です。金鋸は100均でも売っているようです。

キャスターの車軸をドリリング キャスターの車軸を切断 キャスターの車軸を外す

私は当初ドリルを試したのですが、直径6mmの車軸に対して5mmのドリルしか持っておらず、竹輪のように穴が開いてしまって頭部分を飛ばすことができませんでした。
そこで車軸切断に方針を変更しました。切断に要したのは1本15分ぐらい。ギコギコギコと速いピッチだと疲れるので、ギーコギーコとゆっくり大きく歯を動かしました。車軸のように硬くて太いものが切れるのかと疑問で、交換せずに数年間放置していたのですが、やってみると思っていたより簡単に切れたというが私の感想です。切断できれば車軸を抜いて車輪を外します。これができれは交換は成功したようなものです。

■ 交換用キャスター購入時の注意

計測した数字をもとに新しいキャスターを購入します。通販サイトで写真を見ればわかりますが、タイヤの太さ(私が買ったのは18mm)に対して、軸受けがタイヤからはみ出しています。軸受けがホイールハウスより広ければ入りません。私が買ったものは軸受けの幅が22mmで、ホイールハウスにギリギリぴったりでした。

購入はどこでもいいのですが、バリエーションが多いのでamazonがいいのかなと思います。ほぼすべて中国製です。中国製はいいとして、どこから発送されるかは注意した方がいいと思います。amazonから発送されるものと中国から発送されるものがあります。中国からだと到着まで結構時間がかかります。もし不良品で交換となると、さらに時間がかかることになります。
書き込みを読んで購入先を決定しましたが、書き込み内容が怪しいもの(関係者の書き込み?)も多かったように思いました。

■ 新しいタイヤの取付

キャスターのベアリングに潤滑剤を注入 amazonのレビューでは、ベアリングが入っているけどそれほど回転しないという書き込みが散見されました。確かに届けられたものを車軸に通さずに軸受け部分を持って回すと、サーっとは回らずぐにす~っと止まります。
そこで、まず潤滑剤を注入しました(写真右)。隙間から潤滑剤を流し入れ、タイヤを回転させることで全体にいきわたらせます。潤滑剤といっても100均で買ったもので大したものではありません。それでも効果抜群でした。これはやっておいた方がいいでしょう。回転が悪いとタイヤの摩耗も早くなってしまいます。
言葉ではわかりにくいですが、レビューで書かれている「よく回る」というのはベアリングで回っているのではなく、車軸と軸受けで回っていることがほとんどだと推測されます。実際、セットする前に車軸にタイヤを通して回転させると、軸受けがフリーなのでそこでシューと軽く回ります。でも装着すると左右からネジで締め付けて軸受けが固定されるのでベアリングで回転することになります。ですからベアリングで軽く回ることが重要です。

キャスター 交換 ネジで固定 あとはタイヤに車軸を通してネジを締めるだけです。付属の6角レンチ2本で左右から締めるだけで、いたって簡単です。
軸受けの幅がホイールハウスの幅より短くてホイールハウス内でタイヤが左右に動くのであれば、ホイールハウスの内側にワッシャーを噛まして遊びをなくします。車軸がキャスター枠の外寸より長ければ外側にワッシャーを噛まして車軸の遊びをなくします。また、車軸の頭の直径と座ぐりの直径の差が微妙で固定しづらい場合も外側にワッシャーを噛まして車軸を安定させます。私のキャスターは、枠の外寸より車軸が1mm長かったので枠の外側にワッシャーを噛ましています。

■ 感想

キャスター 交換 仕上がり 満足です。約2,000円でスーツケースがよみがえりました。耐久性はわかりませんが滑りに不満はありません。車軸の頭が飛び出しましたが最初からこうだったと思えば思える範囲です。これをマジックで黒く塗るのもありかもしれません。
ネジ止めなので、ネジロックが塗られているものの使用中に緩む可能性はあります。念のために6角レンチは常にスーツケースの中に入れています。

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更新日:2018-12-16
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