イタリア編:サン・ジミニャーノ グロッサの塔
サン・ジミニャーノはたくさんの塔が建っていることで有名なイタリア中部の都市です。その中で一番高い塔が1311年に建てられたこのグロッサの塔です。
世界遺産の街ですが、今回の旅行を企画するまではまったく知りませんでした。ところがガイドブックを見るうちに、シエナとともに絶対に行きたい街のひとつとなりました。石畳とともに中世の街並みがそのまま保存されています。
■ ここがポイント!
- サン・ジミニャーノの塔は、起源は見張り台なのでしょうが鐘楼などの実質的な役割があるわけではありません。富の象徴として競い合って高い塔を建てたもので、それゆえ中が空洞の塔も多いそうです。
- 現存する塔は14本ですが最盛期には70本を超えていたそうで、このちいさな街の規模からすると信じがたい多さです。
- 建築競争激化の末にこのグロッサの塔が建てられ、これ以上の高さの塔の建築が禁じられたそうです。するとそれより高さを抑えた双子の塔が建てられるようになって、いっそう塔の数が増えたんだとか・・・。
- グロッサの塔は登ることができます。レンガ積みの塔は1辺が8mくらいの四角柱で、内部は何もない筒状になっています。その内部に鉄骨の新しい階段が組まれていて、最上部まで登れるようになっています。
- 塔の上部はテラス状になっていて、サン・ジミニャーノの街並みはもとより、トスカーナ地方の牧歌的な風景を360度一望できます。
■ 感想
細長いサン・ジミニャーノの城壁内のちょうど真ん中付近、ドゥオモ広場横にグロッサの塔はそびえています。
バス停のあるサン・ジョヴァンニ門から300mほど歩くと三角形のチステルナ広場に着きます。ドゥオモ広場はさらにその先、門をくぐったところにあります。通り沿いは土産物屋やレストランなど何らかの店舗になっていますが、建物自体は中世のまま残っていて、しばし雰囲気に浸ることができます。猪肉のソーセージがこの辺りの名産で、日本語の説明を貼っている店も多くあります。猪肉は好きなので食べてみたいのですが、残念ながら日本には持ち帰れません。鞄屋が多く、娘の土産に小さなリュックを買って帰ったのが思い出です。
グロッサの塔の長い階段を上ると見晴らしがよく、心地よい風が吹き抜けました。上から見るとサン・ジミニャーノの屋根瓦はフィレンチェやシエナの茶色と違い、グレーがかったベージュで趣きの違いを感じます。残存する他のいくつかの塔も上から望むことができます。まさに中世にタイムスリップした感じのサン・ジミニャーノ。フィレンチェやシエナから半日行程で行けますので、時間があれば寄ってみてはいかがでしょうか。
公式HP | サン・ジミニャーノ (英語) |
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住所 | Piazza del Duomo, 1 53037 San Gimignano >>地図 |
交通 | シエナからバスで約1時間、フィレンチェからバスで約1時間20分(ポッジボンシで乗換) |
滞在日 | 2004年10月21日 |
更新日:2015-2-1
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